ローン一本化の甘い誘惑

消費者金融で5件以上借りてしまっているお客様は毎月の返済が利息だけでも相当な金額になり、借りては返し借りては返しの繰り返しになり、全く減っていく事はありません。

このような状態下で債務者がまず考えるのが、ローンの一本化。おまとめローンというやつですね。一本化と言っても簡単にはいきません。消費者金融の多重債務を銀行でまとめようとしても、かなりハードルは高く現実的には難しいです。ローンの一本化を請け負う側からしてもリスクが大きいので、無担保というわけにはいきません。

散々無担保で貸し付けして、どうにもならなくなったお客様には「不動産担保ローン」に切り替えます。最初の申込み時に持家登録があるお客様をリストアップし、件数の多くなってきたところでおまとめローンの営業をかけるのです。とはいえ、やはり自宅を担保に入れるというのは抵抗があるもので、どんなに支払いが厳しくてもなかなか簡単には商談はまとまりません。しかし債務の多いお客様には債権保全の為にも担保ローンに切り替えてもらった方がこちらとしても良いのです。

こうなったら心理戦です。多重債務の延滞客にはまず取立ての厳しい部署から督促をし、恐怖心を植え付けます。お先真っ暗、散々気持ちを沈めた後に今度はおまとめローンの部署が電話をする。それも、優しい優しい口調で。まとめることで毎月の支払いがどれだけ軽減されるかを理解してもらい、

「持家の人しかまとめることはできない。他の人に比べたらあなたは恵まれている・・・こちらも自宅が欲しくて担保を付けてもらうわけではない。そんな事は手続きも面倒だしお金もかかる・・・他のお客様はみんな担保ローンに切り替えてますよ」

などと言葉巧みに担保ローンに移行させます。

担保ローンの利息は、無担保で29.2%に対し15%くらい。それでも高いですけどね(笑)。それでも毎月の支払いは一気に下がり、一時的には楽になります。ん?一時的って?

もちろん一本化した後はそのお客様の件数が減るわけですから、こちらも懲りずに増額をもちかけます。でもほとんどのお客様は断りませんね。断るどころかみな喜んで増額しちゃいます。

甘い誘惑